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【恐怖】不思議な体験【危険】


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初めての子は流産でした。

妊娠が判った時は喜び、いつみんなに教え

ようか、どんな子に育てようかなどと夢ばかり

語る日々でその事は起きました。

夫婦共に落ち込み、何がいけなかったか

悔やんでばかりいました。

その子を生んで上げられなかった事を

申し訳なく思ってました。



1年程過ぎ、妻が妊娠したことが判りました。

ただ前の様に喜べず、『もし、まただめだったら

どうしよう。』そんな事ばかり思い悩む妻に対し

大丈夫としか言えず、日々悶々と暮らしていました。



妊娠が判ってから3日目の夜、夢の中で一人の青年が




一人の子供と手をつないで立っていました。

訳が判らず、青年の顔をじっと見ていると不思議と

懐かしい気がしてきました。



私 『お前は、この前の生まれなかった..』

青年『はい。○○○と言います。』

  (ここの名前忘れました。(^_^;

私 『名前があるのか?』

青年『はい。こちらにきたので名前をつけてもらいました。

   ごめんなさい。』

私 『いや、それより』

  (20歳位になってかなりいい男になったのを関心し、

   私はその青年の横にいる、2歳位の子供が気になり出した)

私 『その子は..』

青年『今度、お父さんとあ母さんに生まれる子です。

   名前はお父さんがつけて下さい。』

私 『女、いや、男の子か。』

青年『はい。そんなに心配しないで下さい。

   今度は僕が守っていますから大丈夫です。』



ここで夢から覚めました。

実感があり、また、疲れてもいない夢は初めてでした。

妻は寝ていたのでこの事は翌朝教えました。

この前の流産だった子が元気(?)でいた事、そして

今度の子を守ってくれると言う事。

妻はこの話を信じ、不安もなくなった様です。

(妻に後日聞くと、嘘か本当か別にして守ってくれている

 ものがあるという事で不安が無くなったと言ってました。)



現在息子は3歳になり元気です。

夢に出てきた時の姿がそっくりなので今だにあの青年が

息子を守っているのだと信じています。

これを守護霊と呼んで良いのか判りませんが

(私たち夫婦は『お兄ちゃん』と呼んでます。)



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おばあちゃんに聞いた話なんだけど、

第2次世界大戦中、おばあちゃんは石川県の能登半島の近くの小さな村に住んでいた(ちなみに現在も村はある)。

隣の家の息子さんは飛行機部隊にいたそうだ。

ある日、田んぼを耕していると、1台の飛行機が低空飛行でその村の上空を飛んでいた。

上空を何回も旋廻してたので村の皆は、「珍しい事があるもんだ」って見ていたらしい。

次の日、隣の家の人が具合が悪くなって寝こんでいた。心配でお見舞いに行くとその人が

「夢の中で息子がさよならを言いにきた」って言ったということ。

村の人も、「息子を心配するあまり悪夢でも見たんだ」って気にしてなかった。

何日後かは忘れたんだけど、隣の家に1通の電報が届いた。

それには、「息子様は、国の為に神風特攻隊の任務を遂行し勇敢な戦死を・・・」という内容が書かれていた。

戦時中の日本の特攻隊は、出撃を家族に知らしてはいけなかった。

村を旋廻していた飛行機は、もしかしてその息子さんだったのかもしれない・・・。

夢の中にでてきたその人は、霊かどうかはわからないけどね。

ちょっと不思議で、悲しい話・・・。









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前に飼ってた犬の話。私が高3のときに死んだんだけど、

すごく勘が鋭いというか、びっくりするぐらい人間の気持ちの

分かる犬だった。心霊とはちょっと違うかな……。



中学生から高校生まで、私は俗に言う苛められっ子だったんだけど、

学校で辛いことがあった日に限って、私が帰ってくると、

必ず鎖を外して家の門の所で座って待っててくれた。

いつも外で飼ってたのに、私が部屋で泣いてると(1階だった)、

何処からか入ってきてたりした。



その犬が死んだのは、夏休みで、模試の日だった。

行くには行ったけど、やる気の無い受験生だったから(笑)、

試験中に居眠りしてたら、犬が夢に出てきて「ゴメンな」って言った。

帰ったら、もう死んでた。



夢とは言え、犬が喋るってところが嘘臭いから、偶然だったんだろうね。

でもそのときは、最期まで私のことを心配しててくれたんだなって思った。



たいした話じゃなくて申し訳無い。





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その日、いつも通りに電車に乗って、会社へ向かった。

ドアに寄りかかって、外の景色を眺めていた。

地下鉄に乗りかえる駅(日比谷線の八丁堀駅)が近づいて来て、

網棚に上げておいた荷物を取ろうと、体を後ろにひねった瞬間だった。

ぱしっ!と、顔に何か、乾いたものが当たった。

何だか分からない、あえて言うなら、布みたいなもの。

強風にあおられたジャケットの襟が顔に当たるような、そんな感じだった。



「!」と振りかえったが、他のお客さんはみんな座席に腰を下ろしていて、

俺にちょっかいをだせそうな位置には、それらしい人間は誰もいない。

顔を押さえる俺を、みんな怪訝そうに見ている。



何が何だか分からなかったけれど、とにかく、

つけていたハードコンタクトレンズがズレて、

目の奥に入り込んでしまって、痛くて仕方ないので、

いつも乗る地下鉄を1本遅らせることにして、

駅のトイレに寄って洗面台でレンズを直した。



鏡に向かってレンズを直していたら、急に外が騒がしくなった。

なんだろう? と思い、改札を通って駅構内へ入ろうとしたら、

ホームから営団の駅員が

「入らないで下さい! すぐに地上に避難して!」

こちらに叫んでいる。

びっくりして訳がわからないまま、

とにかく指示通り階段を駆け上がって地上へ出たら、

すぐ目の前の車道に消防車が急停車し、

消防隊員が俺と入れ替わりに階段を駆け下りて行った。



地下鉄サリン事件だった。



もしあの時「何か」が目に当たって、コンタクトがズレなかったら。

俺の乗った電車は、サリンの充満する霞が関駅に滑りこんでいた。



誰が助けてくれたのかは、分からない。

でも、あれ以来、目に見えないものの存在を信じるようになった。



ここから先は蛇足だけれど……。

「死んだ人間」に「生きた人間」が救えるのなら、

「生きた人間」が「生きた人間」を救うのは当然だ、とも思ったので、

機会を作って、いろんなボランティアにも参加するようにしている。



年甲斐も無くアツく語ってしまって、照れくさいので、sage。





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誰が言ったか忘れたが、男が涙をみせていいのは、財布を落とした時と

母親が死んだ時だけだそうだ。

そんなわけで、人前ではほとんど泣いたことのない俺が

生涯で一番泣いたのはお袋が死んだ時だった。



お袋は元々ちょっとアタマが弱くて、よく家族を困らせていた。

思春期の俺は、普通とは違う母親がむかついて邪険に扱っていた。

非道いとは自分なりに認めてはいたが、生理的に許せなかった。

高校を出て家を離れた俺は、そんな母親の顔を見ないで大人になった。

その間実家に帰ったのは3年に1回程度だった。



俺も30を越え、いっぱしの家庭を持つようになったある日、

お袋が危篤だと聞き、急いで駆けつけた。

意識が朦朧として、長患いのため痩せ衰えた母親を見ても、

幼少期の悪い印象が強くあまり悲しみも感じなかった。



そんな母親が臨終の際言った。

「ダメなおかあさんでごめんね」

精神薄弱のお袋の口から出るにはあまりにも現実離れした言葉だった。

「うそだろ?いまさらそんなこといわないでくれよ!」

間もなくお袋は逝った。



その後葬式の手配やらなんやらで不眠不休で動き回り、

お袋が逝ってから丸一日過ぎた真夜中のこと。

家族全員でお袋の私物を整理していた折、一枚の写真が出てきた。

かなり色褪せた何十年も前の家族の写真。みな笑っている。

裏には下手な字(お袋は字が下手だった)で家族の名前と当時の年齢が書いてある。

それを見た途端、なぜだか泣けてきた。それも大きな嗚咽交じりに。

30過ぎの男がおえっおえっ泣いてる姿はとても見苦しい。自制しようとした。

でも止めど無く涙が出てきた。どうしようもなく涙が出てきた。



俺は救いようがない親不孝ものだ。格好なんて気にすべきじゃなかった。

やり直せるならやり直したい。でもお袋はもういない。

後悔先に立たず、とはまさにこれのことだったんだ。



その時妹の声がした。

「お母さん、笑ってる!」

皆布団に横たわる母親に注目した。

決して安らかな死に顔ではなかったはずなのに、表情が落ち着いている。

うっすら笑みを浮かべているようにさえ見える。

「みんな悲しいってよ、お袋…。一人じゃないんだよ…」

気がつくと、そこにいた家族全員が泣いていた。



…あれから私はことあるごとに両親は大切にしろと皆に言っています。

これを読んだ皆さんも、ご健在であるならばぜひご両親を大切にして下さい。

でないと私のように親不孝の咎で地獄行き決定になってしまいますよ。







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父方のおじいちゃんの話。

2年くらい病院で寝たきりでした。数多い孫の中でも一人で見舞いに行ってたのは、

初内孫の私だけでした。

「不器用で愛情表現のへたな人だった」っておばさん(娘)連中は言うけど、

私はホントに可愛がってくれました。(他の孫がねたむくらい…)



おじいちゃんが亡くなって、自宅で葬儀の準備をしていた時、おじが

「受付のテントを張るのが邪魔だ」と言って、おじいちゃんが植えた梅の木を

勝手に切ってしまいました。「どうせ枯れ木だ」とか言って。

(梅の木って植えた人と寿命が一緒だそうですね。

その頃はもう、ホント枯れかかっていました)

買い物に行っていて私は留守でした。私がその木を大事にしてるのはみんな知ってました。

おじいちゃんの植えた木だったから…

泣きました。大泣きして、おじが許せなくて、でも文句も言えなくて、

ひたすら泣きました。



その夜、おじいちゃんが私の部屋に来ました。

私の部屋は玄関を入ってすぐの所ですが、部屋の入り口に立って、

もと梅ノ木があった方を向いて立っていました。

生前と同じ、大島紬のいい着物を着て(おしゃれさんだったんです、おじいちゃんて)

なんだか寂しそうに、無言で立っていました。

葬儀の前日で、親戚が沢山うちに泊まっていた関係で、部屋には妹や母も寝ていましたが

気付いたのは私だけでした。

悲しかったけど、おじいちゃんが来てくれて嬉しかったなぁ…。

「あ、おじいちゃんも切って欲しくなかったんだ」

って分かっただけでも、なんだか嬉しかった。

その後、その切った張本人は、おじいちゃんの娘の婿の癖に「遺産分割しろ!」で大騒ぎ。

直後、会社をリストラされたそうです。

…おじいちゃん、手ぬるいよ(笑)



初めてで長文、すいません。





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訳あって、祖父母が住んでいた家を売らなきゃいけなくなった。

祖父が3年前亡くなって、祖母の治療費がかさんで……。

どうしようもなくなった。嫌だけど仕方ない。



取り壊しの前の日、不動産屋にお願いして、

もう一度だけカギを借りて、

その家に最後のお別れに行った。

家財道具も何も残っていない、がらんとした部屋を見て、

祖父の愛した書斎からの風景を目に焼き付けて、

玄関を出ようとしたら、ぱさ、と背中に何かが当たった。

1枚の茶色く変色した写真だった。



この家を建てたときに、

祖父母と親戚一堂みんなで撮った写真らしい。

ヘンだ。家中みんな、何もかも片付けて、

もうどこにも何も残ってなかったはずなのに……。

いったいどこから出てきたんだろう。

それも、今、この時に見つかるなんて。



赤ん坊の頃の僕が写っている、古い写真。

みんな笑ってる。

この家のことを忘れるなよ、と、

祖父に言われているようだった。

涙が止まらなかった。





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中学生の頃、妹は二重人格だった。

なんでも、火を見ると「影羅(エイラ)」という魔族の人格が現れるそうで、

真っ暗な部屋の中で唐突にマッチを擦っては、

「……ヘヘ、久しぶりに外に出られた。この小娘は意思が強すぎて困るぜ(笑」

などと乱暴な口調で叫んだりしていた。

ある日、夕食の時に「影羅」が出たことがある。

突然おかずの春巻きを手掴みでムシャムシャと食べ始めて、「久々の飯だぜ(笑」と言った。

「こんな女の子に取り付いて、自分の結界を広げてたのかい、この小悪党め!!」

突如現れたのは寺生まれで霊感の強いTさんだ。「破ぁー!」と叫びまばゆい光を妹に浴びせた。

妹は苦しみもがいて、口から黒いもやのようなものを出した。

黒いもやは光を浴びて苦しそうに身じろぎしたあと、消滅した。

食べ物関係のジョークを一切許さない母が、

Tさんの頭にゲンコツ振り落とすとTさんは涙目になっておとなしくなった。

それ以来、食事時にTさんが出たことは無い。

そして影羅とやらは、その一件以来パタリと出なくなった。

最近になって、大学生になったTさんにその頃のことを尋ねたら、

クッションに顔を埋めて、手足をバタバタさせてのた打ち回っていた。





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215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします

「おい、まだかよ?」

俺は、女房の背中に向かって言った。どうして女という奴は支度に時間が掛かるのだろう。

「もうすぐ済むわ。そんなに急ぐことないでしょ。…ほら翔ちゃん、バタバタしないの!」

確かに女房の言うとおりだが、せっかちは俺の性分だから仕方がない。

今年もあとわずか。世間は慌しさに包まれていた。

俺は背広のポケットからタバコを取り出し、火をつけた。



「いきなりでお義父さんとお義母さんビックリしないかしら?」

「なあに、孫の顔を見た途端ニコニコ顔になるさ」

俺は傍らで横になっている息子を眺めて言った。

「お待たせ。いいわよ。…あら?」

「ん、どうした?」

「あなた、ここ、ここ」女房が俺の首元を指差すので、触ってみた。

「あっ、忘れてた」

「あなたったら、せっかちな上にそそっかしいんだから。こっち向いて」



「あなた…愛してるわ」女房は俺の首周りを整えながら、独り言のように言った。

「何だよ、いきなり」

「いいじゃない、夫婦なんだから」

女房は下を向いたままだったが、照れているようだ。

「そうか…、俺も愛してるよ」こんなにはっきり言ったのは何年ぶりだろう。

少し気恥ずかしかったが、気分は悪くない。俺は、女房の手を握った。

「じゃ、行くか」「ええ」



「破ァーーーーッ!」

どこからともなく飛んできた衝撃波が、首つり用のロープを切断した。

落下して尻餅をついた私たちのもとに、Tさんがダッシュで駆け寄ってきた。

「俺を置いて旅行なんて水臭いじゃねえか!」

そんなわけで私たち一家はいまハワイにいます。もちろんTさんも一緒です。

寺生まれってスゴイ、改めてそう思いました





216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:

215

息子は手遅れじゃねーかwww





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これは俺が14歳の時の話だ。冬休みに、N県にある叔父(と言ってもまだ当時30代)の別荘に遊びに行く事になった。

本当は彼女と行きたかったらしいが、最近別れたので俺を誘ったらしい。

小さい頃から仲良くしてもらっていたので、俺は喜んで遊びに行く事になった。

叔父も俺と同じ街に住んでおり、早朝に叔父が家まで車で迎えに来てくれて、そのまま車で出発した。

叔父は中々お洒落な人で、昔から色んな遊びやアウトドア、音楽、等等教えてもらっており、尊敬していた。

車で片道8時間はかかる長旅だったが、車内で話をしたり音楽を聞いたり、途中で休憩がてら寄り道したり、本当に楽しかった。



やがて目的地近辺に到着し、スーパーで夕食の食材を買った。そして、かなりの山道を登り、別荘へ。

それほど大きくはないが、木造ロッジのお洒落な隠れ家的な印象だった。

少し下がった土地の所に、2〜3他の別荘が見える。人は来ていない様子だった。

夕食は庭でバーベキューだった。普通に安い肉だったが、やっぱり炭火で焼くと美味く感じる。

ホルモンとか魚介類・野菜も焼き、ホントにたらふく食べた。白飯も飯盒で炊き、最高の夕食だった。



食後は、暖炉のある部屋に行き、TVを見たりプレステ・スーファミ・ファミコンで遊んだり。

裏ビデオなんかも見せてもらって、当時童貞だったので衝撃を受けたもんだった。

深夜になると、怖い話でも盛り上がった。叔父はこういう方面も得意で、本当に怖かった。機会があればその話も書きたいが…

ふと、叔父が思い出した様に「裏山には絶対に入るなよ」と呟いた。

何でも、地元の人でも滅多に入らないらしい。マツタケとか取れるらしいが。

関係ないかもしれないが、近くの別荘の社長も、昔、裏山で首吊ってる、と言った。

いや、そんな気味悪い事聞いたら絶対入らないし、とその時は思った。

そんなこんなで、早朝の5時ごろまで遊び倒して、やっとそれぞれ寝ることになった。





部屋に差し込む日光で目が覚めた。時刻はもう12時を回っている。喉の渇きを覚え、1階に水を飲みに行く。

途中で叔父の部屋を覗くと、イビキをかいてまだ寝ている。寒いが、本当に気持ちの良い朝だ。

やはり山の空気は都会と全然違う。自分の部屋に戻り、ベランダに出て、椅子に座る。

景色は、丁度裏山に面していた。別になんて事はない普通の山に見えた。

ふと、部屋の中に望遠鏡がある事を思い出した。自然の景色が見たくなり、望遠鏡をベランダに持ってくる。

高性能で高い物だけあって、ホントに遠くの景色でも綺麗に見える。

町ははるか遠くに見えるが、周囲の山は木に留ってる鳥まで見えて感動した。

30分くらい夢中で覗いていただろうか?丁度裏山の木々を見ている時、視界に動くものが入った。



人?の様に見えた。背中が見える。頭はツルツルだ。しきりに全身を揺らしている。地元の人?踊り?

手には鎌を持っている。だが異様なのは、この真冬なのに真っ裸と言う事。そういう祭り?だが、1人しかいない。

思考が混乱して、様々な事が頭に浮かんだ。背中をこちらに向けているので、顔は見えない。

その動きを見て、何故か山海塾を思い出した。



「これ以上見てはいけない」



と本能的にそう感じた。人間だろうけど、ちょっとオカシな人だろう。気持ち悪い。

だが、好奇心が勝ってしまった。望遠鏡のズームを最大にする。ツルツルの後頭部。色が白い。

ゾクッ、としたその時、ソイツが踊りながらゆっくりと振り向いた。

恐らくは、人間と思える顔の造形はしていた。鼻も口もある。ただ、眉毛がなく、目が眉間の所に1つだけついている。縦に。

体が震えた。1つ目。奇形のアブナイ人。ソイツと、望遠鏡のレンズ越しに目が合った。口を歪ませている。笑っている。



「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」



目が合った瞬間、叫んでいた。涙が止まらない。とにかく、死にたい。異常なまでの鬱の様な感情が襲ってきた。

死にたい死にたい…半狂乱で部屋を駆け回っていると、叔父が飛び込んで来た。





「どうした!?」

「バケモン!!」

「は?」

「望遠鏡!!裏山!!」

叔父が望遠鏡を覗きこむ。

「〜〜〜〜〜〜ッ」

声にならない唸りを上げ、頭を抱え込む。鼻水を垂らしながら泣いている。

さっきよりは、少し気持ちの落ち着いた俺が聞いた。

「アレ何だよ!!」

「00子〜 00子〜」

別れた彼女の名前を叫びながら、泣きじゃくる叔父。

流石にヤバイと思い、生まれて初めて平手で思いっきり、人の顔をはたいた。

体を小刻みに揺らす叔父。10秒、20秒…叔父が俺を見つめてきた。

「邪視」

「じゃし?」

「いいか、俺の部屋の机の引き出しに、サングラスがあるから持ってこい。お前の分も」

「なんで(ry」

「いいから持ってこい!!」

俺は言われるままに、サングラスを叔父に渡した。震える手で叔父はサングラスをかけ、望遠鏡を覗く。しばらく、望遠鏡を動かしている。

「ウッ」と呻き、俺に手招きをする。「グラサンかけて見てみろ」。恐る恐る、サングラスをかけ、覗き込む。

グラサン越しにぼやけてはいるが、木々の中のソイツと目が合った。言い様の無い不安がまた襲ってきたが、さっきほどでは無い。

だが心臓の鼓動が異常に早い。と言うか、さっきの場所では無い…ソイツはふにゃふにゃと奇妙な踊り?をしながら動いている。

目線だけはしっかりこちらに向けたまま…山を降りている!?まさかこっちに来ている…!?

「00、お前しょんべん出るか?」

「は?こんな時に何を…」

「出るなら、食堂に空きのペットボトルあるから、それにしょんべん入れて来い」

そう言うと、叔父は1階に降りていった。こんな時に出るわけないので、呆然としていたら

数分後、叔父がペットボトルに黄色のしょんべんを入れて戻ってきた。





「したくなったら、これに入れろ」

と言い、叔父がもう1つの空のペットボトルを俺に差し出した。

「いや、だからアイツ何?」

「山の物…山子…分からん。ただ、俺がガキの頃、よく親父と山にキャンプとか行ってたが、

 あぁ、あそこの裏山じゃないぞ?山は色んな奇妙な事が起こるからな…

 夜でも、テントの外で人の話し声がするが、誰もいない。そんな時に、しょんべんとか

 撒いたら、不思議にピタッと止んだもんさ…」

そう言うと叔父は、もう一度望遠鏡を覗き込んだ。「グウッ」と苦しそうに呻きながらも、アイツを観察している様子だ。



「アイツな。時速何Kmか知らんが、本当にゆっくりゆっくり移動している。途中で見えなくなったが…

 間違いなく、このロッジに向かってるんじゃないのか」

「じゃあ、早く車で戻ろうよ」

「多分、無駄だ…アイツの興味を俺たちから逸らさない限りは…多分どこまでも追ってくる。

 これは一種の呪いだ。邪悪な視線、と書いて邪視と読むんだが…」

「さっき言ってたヤツか…でも何でそんなに詳しいの?」

「俺が仕事で北欧のある街に一時滞在してた時…イヤ、俺らが助かったら話そう」

「助かったらって…アイツが来るまでここにいるの?」

「いいや、迎え撃つんだよ」

俺は絶対にここに篭っていた方が良いと思ったが、叔父の意見は

ロッジに来られる前に、どうにかした方が良い、と言う物だった。

あんな恐ろしいヤツの所にいくなら、よっぽど逃げた方がマシだと思ったが、

叔父さんは昔からいつだって頼りになる人だった。俺は叔父を尊敬しているし、従う事に決めた。

それぞれ、グラサン・ペットボトル・軽目の食料が入ったリュック・手持ちの双眼鏡・木製のバット・懐中電灯等を

持って、裏山に入っていった。暗くなる前にどうにかしたい、と言う叔父の考えだった。

果たしてアイツの視線に耐えられるのか?望遠鏡越しではなく、グラサンがあるとはいえ、

間近でアイツに耐えられるのか?様々な不安が頭の中を駆け巡った。

裏山と言っても、結構広大だ。双眼鏡を駆使しながら、アイツを探しまわった。

叔父いわく、アイツは俺らを目標に移動しているはずだから、いつか鉢合わせになると言う考えだ。

あまり深入りして日が暮れるのは危険なので、ロッジから500mほど進んだ、やや開けた場所で待ち伏せする事になった。





「興味さえ逸らせば良いんだよ。興味さえ…」

「どうやって?」

「俺の考えでは、まずどうしてもアイツに近づかなければならない。だが直視は絶対にするな。

 斜めに見ろ。言ってる事分かるな?目線を外し、視線の外で場所を捉えろ。

 そして、溜めたしょんべんをぶっかける。それでもダメなら…

 良いか?真面目な話だぞ?俺らのチンコを見せる」

「はぁ?」

「邪視ってのはな、不浄な物を嫌うんだよ。糞尿だったり、性器だったり…

 だから、殺せはしないが、それでアイツを逃げされる事が出来たのなら、俺らは助かると思う」

「…それでもダメなら?」

「…逃げるしかない。とっとと車で」



俺と叔父さんは、言い様のない恐怖と不安の中、ジッと岩に座って待っていた。

交代で双眼鏡を見ながら。時刻は4時を回っていた。





「兄ちゃん、起きろ」

俺が10歳の時に事故で亡くなった、1歳下の弟の声が聞こえる。



「兄ちゃん、起きろ。学校遅刻するぞ」

うるさい。あと3分寝かせろ。



「兄ちゃん、起きないと 死  ん  じ  ゃ  う  ぞ  !  !」



ハッ、とした。寝てた??あり得ない、あの恐怖と緊張感の中で。眠らされた??

横の叔父を見る。寝ている。急いで起こす。叔父、飛び起きる。

腕時計を見る、5時半。辺りはほとんど闇になりかけている。冷汗が流れる。



「00、聴こえるか?」

「え?」

「声…歌?」



神経を集中させて耳をすますと、右前方数m?の茂みから、声が聞こえる。

だんだんこっちに近づいて来る。民謡の様な歌い回し、何言ってるかは分からないが不気味で高い声。

恐怖感で頭がどうにかなりそうだった。声を聞いただけで世の中の、何もかもが嫌になってくる。



「いいか!足元だけを照らせ!!」



叔父が叫び、俺はヤツが出てこようとする、茂みの下方を懐中電灯で照らした。

足が見えた。毛一つ無く、異様に白い。体全体をくねらせながら、近づいてくる。

その歌のなんと不気味な事!!一瞬、思考が途切れた。



「あぁぁっ!!」

「ひっ!!」





ヤツが腰を落とし、四つんばいになり、足を照らす懐中電灯の明かりの位置に、顔を持ってきた。直視してしまった。

昼間と同じ感情が襲ってきた。死にたい死にたい死にたい!こんな顔を見るくらいなら、死んだ方がマシ!!

叔父もペットボトルをひっくり返し、号泣している。落ちたライトがヤツの体を照らす。意味の分からないおぞましい歌を歌いながら、

4つんばいで、生まれたての子馬の様な動きで近づいてくる。右手には錆びた鎌。よっぽど舌でも噛んで死のうか、と思ったその時、

「プルルルルッ」

叔父の携帯が鳴った。号泣していた叔父は、何故か放心状態の様になり、ダウンのポケットから携帯を取り出し、見る。

こんな時に何してんだ…もうすぐ死ぬのに…と思い、薄闇の中、呆然と叔父を見つめていた。

まだ携帯は鳴っている。プルルッ。叔父は携帯を見つめたまま。ヤツが俺の方に来た。恐怖で失禁していた。死ぬ。

その時、叔父が凄まじい咆哮をあげて、地面に落ちた懐中電灯を取り上げ、

素早く俺の元にかけより、俺のペットボトルを手に取った。



「こっちを見るなよ!!ヤツの顔を照らすから目を瞑れ!!」

俺は夢中で地面を転がり、グラサンもずり落ち、頭をかかえて目をつぶった。

ここからは後で叔父に聞いた話。まずヤツの顔を照らし、視線の外で位置を見る。

少々汚い話だが、俺のペットボトルに口をつけ、しょんべんを口に含み、

ライトでヤツの顔を照らしたまま、しゃがんでヤツの顔にしょんべんを吹きかける瞬間、目を瞑る。霧の様に吹く。

ヤツの馬の嘶きの様な悲鳴が聞こえた。さらに口に含み、吹く。吹く。ヤツの目に。目に。

さっきのとはまた一段と高い、ヤツの悲鳴が聞こえる。だが、まだそこにいる!!

焦った叔父は、ズボンも下着も脱ぎ、自分の股間をライトで照らしたらしい。

恐らく、ヤツはそれを見たのだろう。言葉は分からないが、凄まじい呪詛の様な恨みの言葉を吐き、くるっと背中を向けたのだ。

俺は、そこから顔を上げていた。叔父のライトがヤツの背中を照らす。

何が恐ろしかったかと言うと、ヤツは退散する時までも、不気味な歌を歌い、体をくねらせ、ゆっくりゆっくりと移動していた!!

それこそ杖をついた、高齢の老人の歩行速度の如く!!

俺たちは、ヤツが見えなくなるまでじっとライトで背中を照らし、見つめていた。いつ振り返るか分からない恐怖に耐えながら…

永遠とも思える苦痛と恐怖の時間が過ぎ、やがてヤツの姿は闇に消えた。

俺たちはロッジに戻るまで何も会話を交わさず、黙々と歩いた。

中に入ると、叔父は全てのドアの戸締りを確認し、コーヒーを入れた。飲みながら、やっと口を開く。

「あれで叔父さんの言う、興味はそれた、って事?」

「うぅん…恐らくな。さすがに、チンコは惨めなほど縮み上がってたけどな」

苦笑する叔父。やがて、ぽつりぽつりと、邪視の事について語り始めてくれた…



叔父は、仕事柄、船で海外に行く事が多い。詳しい事は言えないが、いわゆる技術士だ。

叔父が北欧のとある街に滞在していた、ある日の事。現地で仲良くなった、通訳も出来る技術仲間の男が、

面白い物を見せてくれると言う。叔父は人気の無い路地に連れて行かれた。ストリップとかの類かな、と思っていると、

路地裏の薄汚い、小さな家に通された。叔父は中に入って驚いた。

外見はみすぼらしいが、家の中はまるで違った。一目で高級品と分かる絨毯。壺。貴金属の類…香の良い香りも漂っている。

わけが分からないまま、叔父が目を奪われていると、奥の小部屋に通された。

そこには、蝋燭が灯る中、見た目は60代くらいの男が座っていた。ただ異様なのは、夜で家の中なのにサングラスをかけていた。

現地の男によれば「邪視」の持ち主だと言う。



邪視(じゃし)とは、世界の広範囲に分布する民間伝承、迷信の一つで、

悪意を持って相手を睨みつける事によって、対象となった被害者に呪いを掛ける事が出来るという。

イビルアイ(evileye)、邪眼(じゃがん)、魔眼(まがん)とも言われる。

邪視の力によっては、人が病気になり衰弱していき、ついには死に至る事さえあるという。



叔父は、からかい半分で説明を聞いていた。この男も、そういう奇術・手品師の類であろうと。

座っていた男が、現地の男に耳打ちした。男曰く、信じていない様子だから、少しだけ力を体験させてあげよう、と。

叔父は、これも一興、と思い、承諾した。また男が現地の男に耳打ちする。男曰く、



「今から貴方を縛りあげる。誤解しないでもらいたいのは、それだけ私の力が強いからである。

 貴方は暴れ回るだろう。私は、ほんの一瞬だけ、私の目で貴方の目を見つめる。やる事は、ただそれだけだ」



叔父は、恐らく何か目に恐ろしげな細工でもしているのだろう、と思ったという。

本当に目が醜く潰れているのかもしれないし、カラーコンタクトかもしれない。

もしくは、香に何か幻惑剤の様な効果が…と。縛られるのは抵抗があったが、

友人の現地の男も、本当に信頼出来る人物だったので、応じた。

椅子に縛られた叔父に、男が近づく。友人は後ろを向いている。

静かに、サングラスを外す。叔父を見下ろす。



「ホントにな、今日のアイツを見た時の様になったんだ」

コーヒーをテーブルに置いて、叔父は呟いた。



「見た瞬間、死にたくなるんだよ。瞳はなんてことない普通の瞳なのにな。

 とにかく、世の中の全てが嫌になる。見つめられたのはほんの、1〜2秒だったけどな。

 何かの暗示とか、催眠とか、そういうレベルの話じゃないと思う」



友人が言うには、その邪視の男は、金さえ積まれれば殺しもやるという。

現地のマフィア達の抗争にも利用されている、とも聞いた。

叔父が帰国する事になった1週間ほど前、邪視の男が死んだ、という。

所属する組織のメンツを潰して仕事をしたとかで、抹殺されたのだという。

男は娼婦小屋で椅子に縛りつけれれて死んでいた。床には糞尿がバラ巻かれていたと言う。

男は、凄まじい力で縄を引きちぎり、自分の両眼球をくり抜いて死んでいたという。



「さっきも言った様に、邪視は不浄な物を嫌う。汚物にまみれながら、ストリップか性行為でも見せられたのかね」



俺は、一言も発する気力もなく、話を聞いていた。さっきの化け物も、邪視の持ち主だっという事だろうか。

俺の考えを読み取ったかのように、叔父は続けた。



「アイツが本当に化け物だったのか、ああいう風に育てられた人間なのかは分からない。

 ただ、アイツは逃げるだけじゃダメな気がしてな…だから死ぬ気で立ち向かった。

 カッパも、人間の唾が嫌いとか言うじゃないか。案外、お経やお守りなんかよりも、

 人間の体の方がああいうモノに有効なのかもしれないな」



俺は、話を聞きながら弟の夢の事を思い出して、話した。弟が助けてくれたんじゃないだろうか…と。

俺は泣いていた。叔父は神妙に聞き、1分くらい無言のまま、やがて口を開いた。



「そういう事もあるかもしれないな…00はお前よりしっかりしてたしな。

 俺の鳴った携帯の事、覚えてるか?あれな、別れた彼女からなんだよ。

 でもな、この山の周辺で、携帯通じるわけねぇんだよ。見ろよ。今、アンテナ一本も立ってないだろ?

 だから、そういう事もあるのかも知れないな…今すぐ、山下りて帰ろう。

 このロッジも売るわ。早く彼女にも電話したいしな」

叔父は照れくさそうに笑うと、コーヒーを飲み干し立ち上がった。



終わり

これが中東とかのお土産屋サンにあるほうの邪眼↓

なんか関連してるのかもしれんな

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2015年1月5日 | 体験談カテゴリ:恐怖体験談

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